自業自得 奇妙で、おもしろい。そして、せつない。
シジュウカラさん来てくれないかな~。
新規オープンしたホームセンターで10苗セットが100円という破格の安さで売られていたのを発見して思わず購入してしまいました。
自業自得の中に含まれる共依存的なイメージが私は苦手だ
くふふ。
ぐふふ。
あははははは!!
「こえーから!!」
「ん?何が?」
「お前気づいてないかもしれないけど、
さっきから笑い声響いてるんだって。
見ろよ、1年がビビってるだろ」
「え?」
俺声だして笑ってた?
振り返ると、俺と目があった1年がビクッとした。
一応聞いてみる。
「こ、怖かったか?」
「い、いえ!
笑顔が素敵でした!!」
・・・ビビってるな。
声に出てたのは確かなようだ。
でも笑うなってのは無理がある。
だって、思いがけず智くんと会えて、
どえらい格好のおかげで、2人っきりになれたし、
その後・・・キスも・・・
ぐふっ。
ぐふふ。可愛かったな、さっきの智くん♡
「思い出し笑いしてないでさっさと作業しろよ!
バカ部長!!」
「バカは余計だ!KY副部長!」
「俺のどこが?」
「さっき邪魔した。
いい感じだったのに・・・」
「やっぱりお前はバカだな。
色々考えが足らん!」
「俺のどこが?」
「部員が集まるってのに、
部室でことに及ぶ気か?困るのはお前じゃない。大野さんだぞ!
さっきだって真っ赤な顔して逃げていったじゃん」
「・・・・・」
・・・確かに!
真っ赤だったな。
でも、俺だって、
ここであのまま最後までなんて・・・
「それに、お前、気づいてないだろ」
「何にだよ!」
「・・・彼シャツ」
「は?何?」
「知らないの?
彼女が彼氏のぶかぶかシャツ着て萌え」
「萌え?」
「お前の体操服着た大野さんを、
狼だらけの校内に放つとか・・・。
お守りつけててもやばいかもな」
・・・な、なんてことだ!!
「智くん羊が狼に食べられちゃうじゃんか!!」
「しかも、その智くん羊のそばには最強狼がいる」
「岡田狼か!!」
やっべ!
そこまで考えてなかった。
本当だよ、考えが及んでない。
岡田狼に食われる前に、智くん羊を捕獲せねば!
「おい!こら!どこに行く!」
「捕獲に行かないと!!」
「残念ながら時間切れ〜」
「は?」
「聞こえない?
集合の放送かかってるぞ」
「え?」
『全校生徒にお知らせします。
午後の部を開始したいと思います。
全員所定の場所にお戻りください。
部対抗リレーの選手の人は準備して、入場門へ並んでください』
「・・・ほらな。
行くぞ!バカ部長!出番だ」
「え?でも智くん羊が!」
岡田狼に!!
「自業自得。
その智くんが応援してただろ?
部対抗出ないで、そんな理由で自分のことに来たら、
どう思うだろうな?」
・・・・・
絶対に怒るな。
何バカ言ってんだ!って。
怒りすぎて、
しばらく口聞いてもらえないかも。
でもだからと言って、
放置するわけには・・・
「・・・岡田狼もリレー出るんじゃね?」
「ん?」
「今回の部対抗、言い出しっぺは確か・・・」
「岡田狼だ!そうじゃん!
なら出るはず!!」
「ならすることは1つ」
「部対抗1位になる!!
智くんに近づかないよう牽制する。
そしてついでに、智くんにかっこいいとこ見せる!!」
「・・・本当、
大野さんが絡むと・・・
お前が単純でよかったよ」
「ん?なんか言ったか?」
「何も!ほれ、行くぞ!
アンカー気張れよ!」
「おう!任せとけ!」
バカにされた気がするが、
今は打倒岡田だ!
サッカーで鍛えた脚力見せたる!!