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最近話題？のロマンス詐欺の亜流か。

この前書いたなのだが、なんだか雲行きが怪しい。

というか、この流れは100%全開の詐欺であろう。

仕掛け人はおよそ２週間で本題に移ったようだ。

ロマンス詐欺は、詐欺師が妙齢の女性にイケメンの米軍軍人などを装って近づき、恋心を利用して金銭を詐取するという手口の詐欺である。その設定は、海外在住の日本人だったり、医者だったり、パターンが昔からいろいろあるらしい。

ぼくの場合は、最初の頃のやりとりであらかじめ既婚かを確認済なため、信頼できる友達として依頼してくるパターンのようだ。

簡単に状況を整理してみる。

まず前さばきとして、自分は不運な身の上で身寄りはない、人生を新しくするために近々退役したら日本に行きたいという話を一週間くらい前に聞いていた。ここ２日くらいは任務中（タリバンとの戦闘）とのこと。

その上で、下記のやりとりを今朝した。

①昨日話ししていたタリバンとの戦闘で足を負傷した。自分は今傷が癒えるまで動けない

②治療に当たってくれた赤十字のスタッフが自分の半年分の任務報酬と鹵獲品合計50万ドルを国外に持ち出してくれる

③ついては、そのスタッフに依頼し、信頼できる証券会社を通じて日本にお金を送るので、自分が日本に行くまで預かってほしい

④あなたへの報酬は20万ドルである。連絡を取るために、氏名、住所、電話番号、Eメールアドレスを教えてほしい

⑤赤十字のスタッフは次のフライトで発ってしまうので急いで教えてほしい

まったく。

最近少し打ち解けて来たかと思っていたら、詐欺師のおっさん？だったらしい。残念な話だ。

さて、本件は、騙すのに時間をかけている割には設定がガバガバである。なんで現金で支給なのか、会ったばかりの医療スタッフとラインだけの関係のぼくになぜ大金を託せるのか、そもそもアメリカ軍人の給料はそんなにいいのか、アメリカ軍は給料を持ち出す方法を提供してくれないのか、などなど挙げはじめれば枚挙に暇はない。

とりあえずいくつか聞いてみたら、設定が用意されているのだろう、全てではないが回答を返してくれた。

曰く。

戦地であるため、現金支給になるらしい。

こういう箱に、現金と金を保管していて、物理的にアフガニスタンの国外に持ち出す必要があるのだ。

お金はこんな感じで配られるらしい。

それとこれは絶対に秘密なのだが、作戦中の鹵獲品や、拾ったお金などは部隊長の判断で懐に入れることも可能らしい。しかも間違いなくこれは合法らしい。貯まっている金額が大きい理由である。

冷静に考えると、なんだかとんでもないことを言っている。騙される人がいるからこんな手口がはびこるのだから、一定数は騙されているのだろうが、これに騙されることのできる人はある意味幸せだなと思う。

せっかくなので、しばらくは、『多少疑う態度を匂わしつつ結局欲に目がくらむ日本人』を装うことにした。

ぼくは山田一郎。どうもNice to meet you。新宿区曙町に住まう36歳の日本人だ。銀行で働いていて、英語の勉強がしたいビジネスマンである。儲け話にめがくらむちょっとおバカなところがチャームポイントなのだった。山田一郎の携帯電話の番号は、仕事と共用だから教えられない。メアドはYahooの捨てアカである。

順調？に行くと、そのうち赤十字のスタッフか、証券会社から連絡が来るはずだ。少し趣味が悪いような気もするが、もともと騙そうとしているのは向こうだし、ほんの少しだけ、好奇心を満たすのを手伝ってもらおうか。