本歌 クセになるナゾトキファンタジー
伊賀花入の魅力は①意表をつく造形②器膚の多彩です。
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伊賀花入 銘生爪 高さ25.3cm
カラー画像表p5 裏p27
①伊賀としてはおとなしいほうです。が、同類が数本残っていますが、なかではもっとも雄渾です。太筒形の口部を鍔のように水平に開き、胴中央よりやや下に太い筋をめぐらしその下はやや太くなっています。寸詰まりの大砲みたい。裏上半分に縦に太く箆を入れています。
②表は幅広に草緑色の自然釉が上から下までなだれています。上部一部赤く焼け下半は黒く焦げています。裏はだいたい赤く焼き上がり下半半分ほど黒く焦げがあります。
銘「生爪」は古田織部が上田宗箇に譲るとき爪を剥がされるような思いがすると手紙を添えたことによります。
表
裏
本写しは①について裏をやや押さえ過ぎて表から見ると上が膨らみ気味、鍔がやや波うち取り付けの手際もいまいち。②は表は草緑色が滝のようだとはまいらない。けれど右上赤く地肌、くっつき跡が二つ、左下にいくほど自然釉が黒くこれはこれでいい。裏は全体灰、黒に自然釉が焦げています。シトによってはこの手は本歌のごとく裏は大方赤くないといけないというかもしれません。焼き抜いたため左側内面上から下まで大きなひびが入っています。ひびは外まで通ってないのでダイジョウビ。
①はともかく②が本歌どおりもう1本は本歌を造ったご本人でも♪ちょっとできない相談ねー。
作者は相当写しを製造したと思われますが、加齢に従い小型軽量化していったようです。
口径13~13.5cm 高さ22.5cm 杉本貞光(信楽)
320,000円1997年 万葉洞銀座7丁目店
中古購入で製造年は記載以前ということになります。南青山骨董通りのショーウィンドウに新作が65万円ぐらいで出ていたのだが、欲すいけど月給名目額の2倍以上じゃ。中古を当店にあたったらこの価格で3点ほどだしてきた。そのうちから選択。
2017年生爪写し新品は682,500円(税込)。cf 生爪ではないが古伊賀名物手花入写し類の最高落札価格55,000円。
2017年信楽三角花入作家公式HP価格600,000円(税別)。cf 信楽同類花入落札価格32,800円。
「小倉」写しが欲すいのだが、いい出来栄えの新品が出たとしても、さすがに手を出す気にはなれない。
伊賀花入れはその自然釉の色あいから夏向きではないかと思います。寒い時期は赤っぽい備前のほうが暖かそうでいい。もっとも備前は夏も夏でいいから1年中置きっぱなしできます。
伊賀が備前と違うのは、同じ草の花入れにもかかわらず床に置くと空間がひきしまる感じがすることです。ゆえに寒くてもお正月には可でしょう。
お正月は胡銅か青磁だろという方がいるかもしれないが、いい写しの手持ちがない。
花はスイセン(別項)。もし余裕があるなら枝ぶりのいい紅梅をわーっと一緒に生けたいところです。それにつけてもカネの欲しさよ。
満載!本歌情報
こちら、セッカチな私が刺繍入れを待ちきれずに持ち帰った単衣の長羽織は…
私は無地のまま、地紋起こしの刺繍を入れる予定です。
夏支度…🐚
本歌チャンネル
前回に引き続き今回は夢供養をみていきます
夢供養
発売年:1979年4月10日(さだまさし27歳の誕生日)
オリコン1位
収録曲
(A面)
1. 唐八景-序
2. 風の篝火
3. 歳時記(ダイアリィ)
4. パンプキン・パイとシナモン・ティー
5. まほろば
6. 療養所(サナトリウム)
(B面)
7. 春告鳥
8. 立ち止まった素描画
9. 空蝉
10. 木根川橋
11. ひき潮
・全体としての感想
個人的さだまさし最高傑作!
パンプキンパイのようなまさしんぐタウンの歌から、中学時代の木根川橋、さらに春告鳥は死ぬほど暗いし、さだまさしの天才的な作詞能力のまほろば、さらにさらに都会と地方との対比の名曲ひき潮まで、これまでのさだまさしの全ての要素が詰まったコンプリートアルバム。
このアルバムはレコードで聞くのがまた良くて、A面は唐八景から始まりちょっとお茶目な曲を経由しつつ、まほろば・療養所で締める。B面もひき潮で締める構成になっており、全体としてさだまさしコンサートの前半・後半を聞いているよう。
・注目する曲
4. パンプキン・パイとシナモン・ティー
言わずと知れたまさしんぐタウンの代表曲。
基本情報:
・喫茶「安眠」のマスターのモデルはディレクターの川又明博さん(川又さんはフレディもしくは三教街の名付け親)
・「安眠」の名前の由来はウガンダの独裁者イディ・アミンから。さださんは「名前がなんかかわいいから」という理由でつけた。
・「待つわ」で有名な岡村孝子・加藤晴子の「あみん」は、岡村さんがさだまさしのファンだったことから「あみん」というグループ名にした。
・2005年のアルバム「恋文」では、マスターの息子と「僕」の娘が恋をしたという設定のアンサーソング「ローズ・パイ」がある。
ここまでは基本情報ですね
ちょっと付加的な情報としては、
・「二丁目の交差点から17軒目で時々走って2分と15秒
平均112,3歩目に我らのコーヒーベーカリー安眠がある」
の部分の整合性が取れていないというのは、セイヤングの時代からたびたび言われてきたことで、例えば112,3歩を2分と15秒で走ったなら、一秒間に0.83歩しか進んでいない計算になり、これは本当に「走って」いるのか疑問。
さだ研では以前、このことについて真剣に研究し、整合性を取るための「安眠関数」なるものを定義するまでに至りました。その話はいずれアップすると思います。
さだ研ではこの曲にちなんで「パンプキンパイとシナモンティーを作る会」を6月ごろに催しています。関東圏の学生であればどなたでも参加できるので、気軽にお声がけください!
5. まほろば
さだまさし自身、初めて不完全感がない曲と言った曲。
確かに奈良の無常観を感じさせる曲調、歌詞も万葉集からの本歌取り、縁語、枕詞など、さまざまな表現技法を駆使しており、こんな歌詞はさだまさし以外にかけない!
この歌の元となった万葉集の歌は、
87 ありつつも 君をば待たむ 打ち靡く
わが黒髪に 霜の置くまでに
89 居明かして 君をば待たむ
ぬばたまの 我が黒髪に 霜は降るとも
の2つの歌である。ここからの歌詞解釈もすごい楽しいんですけど、無限に長くなってしまうのでここでは割愛します。
この歌は宮崎康平が初めて絶賛した歌だが、それと同時に聴衆がついてこないからこれ以上難しい曲は書くなという戒めも受けた。私の体感ですが、確かにこの曲より歌詞が難しい曲は作っていないと思います。
1500年の壮大な歴史を持つ奈良の曲であり、オペラ声調の今の歌い方が映える曲の一つでもある。
10. 木根川橋
さださんの母校、葛飾区立中川中学校の近くに、木根川橋という橋があり、その近辺を舞台にした曲。
同窓会で先生に話しかける曲ですが、その話しかけている先生は、さだまさしの中学時代の数学の先生・あだ名はロボという人です。ロボの名前の由来はカクカク動くから、そしてこの先生は試験監督とかするとす〜ぐ寝ちゃうから、試験中は回答用紙が宙を舞ったそうです。そう、最後に「なんだ寝ちまったんすか…」という部分はまさに、このロボ先生が寝ているのです。
さて、木根川橋といえば、「木根川橋社長事件」という有名な話がありますね。ピアノの信田さんが社長役をやってさださんがごますり社員をするトークのあとに、木根川橋に入ろうとしたら、「先生」ではなく「社長」と言ってしまった事件。CDにはほぼ収録されていないですが、10周年のDVDなどで見ることができます。
この事件から生まれたのが「木根川橋社長編」で、書簡集第五信ではこのような歌詞になっています。
「社長、俺たちの会社…すっかりなくなっちゃったんですねェ…
それに、あの暑い夏の日に、みんなで一生懸命運んだスピーカーも…みんな抵当に入っちゃって…
社長、社長?….世間なんて…世間なんてェ…..そんなもんなんですかねェ…
♫木根川橋から〜 身を投げた」
11. ひき潮
都会と地方の対比はさだまさしの一つの重要なテーマであるが、はっきりとこのテーマを主張したのはこの曲が初めてではなかろうか。
都会に出て人は変わっていくが、その中でひき潮のように故郷へと帰って自分を見つめ直したいという曲(だと私は解釈している)
初期のころのさだまさし人気投票では常に上位にランクインする曲であったが、さださん自身があまり歌わなくなったためか、次第に隠れた名曲的存在になっ
いき、「天晴」にも収録されていない(なんでみんな投票しなかったの…)
フルオケでやらなければいけないコストと、死ぬほど高い音があるのでさださん自身歌いづらくなって言ったのではないかと思う。(青の季節も同じような状況になりつつあるのが心配…)
さて、次回は音楽性の方向転換をした「印象派」について見ていきます。
本歌 関連ツイート
語源で言えば和歌の「本歌取」です。古美術の世界では洒落た言い方が尊ばれ、様々な言い方があります。
この論争で本サイトの名前が出るのですが、”「本歌」とも書き、同じ意味で…
・本歌山姥切
・まんばちゃんの布の付喪神
・闇堕ちまんばちゃん
・まんばちゃんが修行で捨てた布を拾った人
って意見が分かれてて面白いな🤔
・本歌山姥切
・まんばちゃんの布の付喪神
・闇堕ちまんばちゃん
・まんばちゃんが修行で捨てた布を拾った人
って意見が分かれてて面白いな🤔